ママチャリで数千キロ走行すると問題になってくるボトムブラケット。
ペダルを回した際に異音がしたり、クランクががたついたり、果ては回らなくなったりと、様々なトラブルに繋がります。
今回はそんなボトムブラケットを分解、清掃、グリスアップ、調整して新車時の性能を取り戻します。
作業手順
まずはチェーンケースを外します。
赤丸で囲ったところにあるプラスねじで留まっていますので、すべて外せば取り外せます。外す際はペダルを知恵の輪のようにくぐらせないといけないので、少し苦労するかもしれません。
次にチェーンを落とします。
手でチェーンを奥に押しながらクランクを回せばチェーンがギアから外れて落ちます。
クランクボルトキャップを外します。
マイナスドライバーの先でこじって取り外します。
専用工具または14mmソケットレンチでクランクボルトを緩めます。
最近はボルトが主流ですが、少し前のものだとナットのものもあります。
ボルト留めとナット留めでは必要な工具が違いますので、工具購入前に確認しておきましょう。
ボルトを外したらクランクリムーバーを使ってクランクを取り外します。
左側も同様に取り外します。
左は駆動系が絡んでいない分楽に作業できます。
ロックリングの切り欠きにタガネを当て、反時計回りに力がかかるようにハンマーで叩いて緩めます。
カップの凸部に大口のモンキーレンチをかけて、反時計回りに外します。
こんな具合にクランク軸が抜けます。
突き出しが大きい方が右側となります。
5-56で油を溶かし、ウエスで拭いてきれいに掃除しました。
各部のあたり面やねじ山にグリスを塗りたくって、ここから組みなおしです。
元通りシャフトとベアリングを組み付けて、カップを時計回りにねじ込みます。
この時斜めだと回しても入っていきません。
無理に締めようとするとねじ山が崩れてしまいますので、慎重に直角で取り付けていきましょう。
シャフトを手で回して、左右にがたつきがなく、抵抗感をあまり感じない程度になるようカップを締めます。
締めるとがたつきはなくなりますが、抵抗感が出るようになります。
いい感じに間を取って調整しましょう。
調整が完了したら元通りにロックリングを付けて、クランクやチェーン、チェーンカバーも元に戻せば完成です!
今回使用した工具
ナット留め用クランクリムーバー
ボルト留め用クランクリムーバー
大口モンキーレンチ
ベアリングが砕けていた場合の交換部品